ワンルームマンション投資にかかるランニングコスト・固定費はどのくらい?
公開日:2023/10/15 最終更新日:2023/06/16
気軽に投資目的で始める人が多いのが、ワンルームマンション投資です。会社員やリタイア後のシニアでも気軽に始められますが、ランニングコストや固定費についてあまり知らない人がいるのも事実です。初期費用だけ考慮するのではなく、定期的に発生する費用についても知っておきましょう。
ワンルームマンション投資のランニングコスト
入居率が100%の状態がいつも続くわけではないでしょう。万が一のことを想定しておくことが大切です。
初期費用だけが発生するわけではない
近年人気を集めているのがワンルームマンション投資です。人気を集めている理由はさまざまありますが、そのなかの1つの理由として、誰でも気軽に始められるからというのがあります。
マンション1棟すべてを購入するわけではないので、会社員やリタイア後のシニアでも始められるハードルの低さがあります。その反面、きちんと資金計画を立てていないことにより、トラブルが発生することもあります。
初期費用だけ発生すると思っている人もいるようです。誰でも気軽に始められるから安心できるのではなく、細部まできちんと内容を確認することが必要です。
入居率0%でも発生するランニングコスト
ワンルームマンション投資の収益は、入居者の賃料になります。都心部や駅から近いマンションは、入居率が高くなる傾向にありますが、近年は同じようなことを考えて、都心部や駅から近いマンションを投資目的で購入して、ビジネスを始める人が多くいます。
当然、競合が多くなるので、上手に差別化できなければ入居者を確保できません。入居者が確保できなければ収益は0円です。しかし、収益が0円でもランニングコストは発生します。
そのため、入居者が確保できない限り常に損失のほうが多くなってしまいます。
初期費用を回収したいのに収益が入ってこないだけではなく、ランニングコストを支払わなくてはいけないので、ビジネスを始める前にその内訳や費用を削減する方法を知っておく必要があります。
ランニングコストの内訳
毎月発生する費用だけではなく、毎年発生する費用や突発的に発生する費用などがあります。ある程度のお金の余裕が無いとキャッシュアウトしてしまいます。
毎月発生する費用
建物管理費は、保守や点検のときに発生する費用です。建物修繕積立金は、共用部分や敷地の修繕に充てられます。集金代行手数料は、不動産のオーナー業務を代行している企業に、賃料の5%程度を支払うようになっています。
毎年発生する費用
東京都内のワンルームマンションであれば、税金を5~8万円納めなければいけません。そのほかにも、確定申告を税理士に依頼したときに発生する顧問料があります。
個人事業主なので法人よりも安くなるのが一般的ですが、5万円程度は負担することになります。スポット契約ではなく年間を通じてサポートを依頼する場合は、さらに費用が発生します。
突発的に発生する費用
入居者が退居した後に、原状回復費用が発生します。また、入居者だけではなくオーナーも負担しなければいけません。そして、キッチンや網戸なども数年おきに交換する必要があります。
そのための費用も負担するので、突発的に数万円以上を負担することになります。
定期的に発生する費用
地震保険の加入は任意ですが、火災保険はほとんどの人が加入します。そのため、10年で2~3万円程度の火災保険料を支払わなくてはいけません。
ランニングコスト・固定費を削減する方法
上手に自分の財産を守りましょう。初期費用を回収できるまでは、必要なことにお金を使うようにしてください。
適正な管理手数料を設定している賃貸管理会社を選択する
空室保証が無い賃会管理会社のサービスを利用すると、ランニングコストを削減できます。ただし、サービス内容が異なる場合があるので、十分なサポートを受けられない場合があります。
修繕や設備交換時に費用対効果を計算する
魅力的な物件にするために、修繕や設備交換を考えるオーナーは多くいます。しかし、入居者が魅力的に感じなければいけません。
そして、発生した費用を回収できる目処が無いときは、無理に行わないようにしましょう。
経費の計上を忘れない
所得に応じて税額は変化します。上手に節税するために、経費の計上を忘れずに行いましょう。
確定申告は自分で行う
税理士に依頼すると顧問料が発生します。近年では自分でも取り組める会計ソフトがリリースされているので、そちらを活用しましょう。
無料で相談できる行政のサービスも利用してください。
不動産投資ローンの借り換えを検討する
自分に合った金融機関のサービスを利用するのもおすすめです。ただし、このときに手数料が発生するので注意しましょう。慎重に検討することをおすすめします。
まとめ
キャッシュアウトしてしまうと、さまざまなステークホルダーに迷惑をかけてしまいます。そのようなことにならないように、資金計画を立てておきましょう。常に最悪のシナリオを頭に描いておくことが大切です。ワンルームマンション投資は、入居率が0%か100%しかありません。入居率が0%であれば収益が入ってこないので、きちんと対策を講じておきましょう。