融資と住宅ローンはどう違う?不動産投資融資を受けるメリットとは
公開日:2023/06/15 最終更新日:2023/04/28
不動産投資を考えている方にとって、もっとも考慮することが資金調達の問題でしょう。不動産投資をする場合の資金調達には、不動産融資を受ける方法があります。一般的な住宅ローンと似ているようで違う性質をもつ不動産融資とはどういったものなのでしょうか?この記事では不動産融資と住宅ローンとの違いやメリットについて解説します。
不動産投資の融資とは
不動産投資の融資とは、銀行など金融機関から不動産投資用に資金を借り入れることです。というと、住宅や車を購入する際のローンと同じように感じるかもしれませんが、審査や融資額、金利などが通常のローンとは大きく違う考え方のもとに行われます。
審査
融資を受けて資金を借り入れできるかどうかは、返済能力が大きなポイントとなります。不動産投資の場合、個人の返済能力や信用度に加え、投資物件の採算性なども審査の対象です。
投資物件からの収益が見込まれる場合は、返済能力も高いとみなされるため、審査に対しても有利に働きます。
融資額
不動産投資の場合、家賃収入も返済資金とみなされることから、個人の収入や貯金などの返済能力よりも高額な融資を受けられます。年収の10〜20倍が上限となることもあるようです。
融資金利
家賃収入も返済資金と見なされる一方で、家賃収入が下がったり、得られなくなったりというリスクもあるため、金利は高くなる特徴があります。
不動産投資の一般的な金利は1.5〜4.5%程度になり、住宅ローンと比較すると高く感じる方もいることでしょう。
制限
不動産投資の場合、投資物件のオーナーとして法人名義での契約が可能です。給与としての収入ではなく不動産収入を得る事業という性質をもつことが、住宅ローンと大きく違う点になります。
また、物件の採算性や資産状況によっては、70歳を超えてからの借り入れも可能です。
住宅ローンとは
住宅ローンについてはご存知の方も多いことでしょう。実際に住宅ローンの借り入れをしている方もいるかもしれません。ここでは不動産ローンとの違いをメインに解説します。
審査
住宅ローンは個人が居住用の住宅を購入する資金にするために利用するものです。従って、住宅ローンの審査は個人の属性による返済能力の有無にかかってきます。具体的には年収や勤続年数、貯金や他の借入・返済状況などです。
融資額
住宅ローンの融資金額は、個人の年収の5〜8倍程度が上限といわれています。返済能力によって違いがあり、収入が高いなど返済資金が多いと見なされる場合は7〜8倍程度になることもあるのです。
融資金利
住宅ローンの近年の金利は0.5〜2%に収まることが多いとされています。給与所得は会社の状況にもよりますが、大きく下がることは少なく、金融機関にとっては貸し倒れのリスクが少ないと判断されるからです。
制限
前述のように、住宅ローンは個人が居住用に住宅を購入する際の資金になるため、個人名義での借入が条件になります。また、主な返済資金が個人の給与収入になるため、定年などが加味されて、65〜70歳までに返済が終わるよう設定されることがほとんどです。
不動産投資で融資を受けるメリットとは
不動産投資をする際に、融資を受けるのは資金調達の側面が大きいですが、そこにはさまざまなメリットがあります。
早く投資を始められる
不動産だけでなく他の投資方法にもいえることですが、投資は早く始めることによるメリットが大きいという特徴があります。
不動産に関しては、ひとつの物件だけで利益をあげることは難しいため、ひとつの物件で成功したら徐々に規模を拡大し、リスクを分散しながら運用していくことが望ましいでしょう。
融資を受けることで、自己資金の額に関わらず、早く運用を始められるのがメリットです。
自己資金が少なくても始められる
融資の一番大きなメリットは、自己資金が少なくても不動産投資が始められるということでしょう。
早く始められることとも通じますが、お金が貯まってから、と考えているといつまでも投資に踏み切れませんので、自己資金が少なくてもチャンスをつかめるのが融資のメリットです。
家賃収入で返済できる
不動産投資は、家賃収入が返済に充当できるのもメリットといえます。よい物件であればとくに、家賃収入が返済能力となるので、高額な融資を受けられることにつながりますし、返済にも余裕が出るでしょう。
融資を受ける際の注意点
融資を受ける際に一番気をつけなければならない点は、家賃収入が減ったり、なくなったりすることで返済できなくなるリスクです。
不動産投資は購入して終わりでなく、入居者があってこその投資。家賃収入がなくなるリスクを避けるために、日頃からオーナーとして物件の清掃や管理を怠ることなく、継続して収入が入るために努力しましょう。
まとめ
この記事では不動産投資のための融資と一般的な住宅ローンの違いをメインに解説しました。不動産投資を行う際に融資を検討される方は多いのではないでしょうか。融資を受けることで、自己資金が少なくても早く運用を始めることができます。少ない資金で収益をあげ、その収益を元に規模を拡大することが不動産投資の成功といえるでしょう。収支のバランスをよく考えた上で、融資を検討してみるのはいかがでしょうか。